Proxmox で vSRX を使う

ESXi なら .ova を投げ込めばすぐ使えますが、ちょっと面倒なので備忘録としてメモ( ..)φ

注意:vSRX は Proxmox および Debian 上での実行ををサポートしていません。検証環境などに限り、自己責任でご利用ください。

KVM イメージのダウンロード

適当な vSRX3.0 のイメージをダウンロードしてきて、pve のフォルダ(/var/tmp など)に scp でアップロードします。

GUI から Create VM で仮想マシンを作成します。VM ID を後で使うのでおきます。

OS は Do not use any media を選択します。 Guest OS はそのままで問題ありません。

System はデフォルト

Disk はデフォルトのものを削除し、何もない状態にして進めます。

CPU は必要量を指定。vSRX は CPU とメモリの組み合わせが決まっている(おそらくライセンスの関係だと思われる)ので、これに合わせるとよいでしょう。KVM 上の vSRX 仮想ファイアウォールの要件 |vSRX |ジュニパーネットワークス (juniper.net)

メモリも適宜指定。

ネットワークはデフォルトで問題ないですが、VLAN など必要があれば設定します。ここで設定したものが管理ポート(fxp0)になります。

確認し、Finish。

ここから PVE の Shell に入り、ディスクの設定を行います。qm コマンドを使用します。
VM ID は VM の作成の最初の画面の ID を指定、storage name は VM ディスクを配置するストレージを指定します。(画像の例の場合 local-lvm や nfs-freenas などを指定します)

sudo qm importdisk <VM ID> <qcow2 image> <storage name>

実行例

root@pve1:~# qm importdisk 104 junos-vsrx3-x86-64-23.2R1.13.qcow2 nfs-freenas
importing disk 'junos-vsrx3-x86-64-23.2R1.13.qcow2' to VM 104 ...
  Rounding up size to full physical extent <18.01 GiB
  Logical volume "vm-104-disk-0" created.
transferred 0.0 B of 18.0 GiB (0.00%)
transferred 184.4 MiB of 18.0 GiB (1.00%)
~~ 省略 ~~
transferred 18.0 GiB of 18.0 GiB (99.86%)
transferred 18.0 GiB of 18.0 GiB (100.00%)
Successfully imported disk as 'unused0:nfs-freenas:vm-104-disk-0'
root@pve1:~#

完了すると VM Disks にディスクが作成されます。

2024/3/15 追記
Proxmox 8.1.4 では importdisk コマンドがなくなり、disk import に変更されています。
追記ここまで。

GUI に戻って仮想マシンを選択し、Hardware を開いて Unused Disk 0 をダブルクリックします。

そのまま Add します。

Unused から Hard Disk に代わっていることを確認します。

ついでに Add から NIC を必要数分追加しておきます。

最後に Options の Boot Order をクリックします。

scsi0 にチェックを入れます。他のは不要なので外しておきます。

仮想マシンを起動します。
初回起動は少し時間がかかりますが、ログインプロンプトが出てくれば起動しています。(インターフェースの認識にはそのあともう少し時間がかかる場合があります。)

NIC の対応付けは基本的には fxp0, ge-0/0/0 から順番になっていますが、 show interface の Current address と PVE 側の Hardware を比べて確認してください。

以上です。よい仮想化ライフを。

2024/03/15 追記

Proxmox 8.1.4 で構築したところ Junos が起動しない事象が発生しました。
kernel trap 12: page fault while in kernel mode

詳細はこちらのスレッドで議論されていますが、SMBIOS が 64bit に変わったことによる影響です。
QEMU 8.1 available on pvetest and pve-no-subscription as of now | Proxmox Support Forum

Qemu changed the default SMBIOS version to 3.0 with 64 Bit, which breaks all Juniper products as they set the system information in SMBIOS at boot.

少々面倒ですが、/etc/pve/qemu-server/<VMID>.conf を編集し、オプションの追加で回避可能です。私の場合は i440fx の Machine 設定だったので、 “args: -machine pc,smbios-entry-point-type=32” を追加しました。


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